2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22710152
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
古田 壮宏 東京理科大学, 工学部, 助教 (60453825)
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Keywords | オペレーションズ・リサーチ / 都市計画 / 最適配置 / 救急活動 / ヘリコプター |
Research Abstract |
本研究は,ヘリコプターを利用した救急搬送に関して,都市計画およびオペレーションズ・リサーチの手法を用いて,ヘリポートなどのハードウェアの効果的な整備・運用場所を求める方法を構築する. 2年目の本年度は,研究計画のうち,「ヘリコプターの最適配備計画とヘリポートの最適整備計画の策定方法の開発」を行った.具体的には,「(1)ヘリコプターとヘリポートの相互の配置の影響を考慮したヘリコプターの最適配備モデルとヘリポートの最適整備モデルの構築」および「(2)実都市を対象とした現実的な規模の問題に対応できる実用的な算法の開発」である. (1)においては,ヘリコプターによる救急搬送は一般の救急搬送と異なり,複数の施設の立地場所が搬送時間に大きな影響を与えることから,これを分析し論文(雑誌論文「出動基準や孤立地域がヘリコプターを利用した救急搬送システムの最適配置計画に与える影響の分析」)としてまとめた.また,この分析結果は国際会議(International Conference on Operational Research,OR2011)や日本のヘリコプター救急に関係する医療関係者の集まる会議(第18回日本航空医療学会総会)にて発表議論を行った. この結果を基に,ヘリコプターを利用した救急活動の一形態であるドクターヘリを対象とした最適配置モデルを提案した(雑誌論文「ドクターヘリシステムのための平均救命率最大化型最適配置モデル」).この論文では,単に搬送時間のみを考慮するのではなく,その時間に対して非線形な救命率を考慮した配置モデルを提案し,千葉県の人口・地理データに適用した. (2)に関しては,(1)のモデルのための発見的解法を開発し,現在これを評価中である.提案手法により,汎用ソルバーで多くの時間を要していたデータに対して,高速に解を得られる可能性を示している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画の順で研究が進んでいるため
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,申請時の計画に沿って研究を進める.その際には,医療関係者や救急関係者の意見を参考にし,実用的な側面を考慮する。
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