2010 Fiscal Year Annual Research Report
ジャンプ拡散過程モデルによる金融派生商品の評価に関する研究
Project/Area Number |
22710154
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
鈴木 淳生 名城大学, 都市情報学部, 准教授 (60513702)
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Keywords | 数理ファイナンス / 金融工学 / オプション評価 / 確率モデル |
Research Abstract |
平成22年度は2件の雑誌論文(うち査読付き論文2件)および2件の学会・国際会議発表を行った.これらの研究成果は大きく2つに分けることができる. (1)原資産価格が不連続な点をもつ場合のロシアンオプションの価格の評価を行った.原資産価格が連続の部分は幾何ブラウン運動にしたがい,ジャンプはポアソン過程により発生し,そのジャンプ幅の対数が両側指数分布にしたがうジャンプ拡散過程によるロシアンオプションの価格評価を行い,価格式を導出した.さらに買い手が権利行使をすべき閾値(最適行使境界)の解析的な性質を導いた.このような金融派生商品の価格評価を行ったことは実務上重要な意味をもつと考えられる. (2)満期が有限の場合の償還条項付きロシアンオプションの価格の評価を行った.さらに売り手と買い手の最適行使境界を定義し,これらの解析的性質を導いた. 以上の研究成果は,(1)については論文がAsia Pacific Journal of Operational Researchに掲載された.(2)については,ヨーロッパオペレーションズ・リサーチ学会,International Symposium on Operations Research and Its Applications 2010などにおいて発表を行った.
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Research Products
(4 results)