2012 Fiscal Year Annual Research Report
ジャンプ拡散過程モデルによる金融派生商品の評価に関する研究
Project/Area Number |
22710154
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
鈴木 淳生 名城大学, 都市情報学部, 准教授 (60513702)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 数理ファイナンス / 金融工学 / 確率モデル |
Research Abstract |
本研究では,オプション評価問題を発行体(売り手)と投資家(買い手)の二者間の最適停止問題として定式化し, 価格の評価および最適行使境界を導出するモデルを拡張・応用することにより,原資産がジャンプ拡散過程に従うゲームロシアンオプションの評価モデルを構築した. はじめにロシアンオプションに償還条項(売り手にキャンセルする権利)を付与する.さらに原資産(株価過程)が連続ではなく,ジャンプをもつ場合に拡張し,オプションの価格式の導出および最適行使政策の解析的性質を明らかにした.さらにジャンプがどのような影響をおよぼすのかについても検証した.ジャンプ幅の対数が指数分布に従うモデルを適用したことにより,価格式および最適行使境界を解析的に導出すことが可能となった.さらに比較静学をおこなった. これらについては計算機実験により数値例を示すことで視覚的に表現した. 原資産価格(株価過程)が幾何ブラウン運動ではなく, ジャンプをもつ確率過程にしたがう場合は価格式を導出することが困難であることが多いが,本研究においてジャンプを含む場合のゲームロシアンオプションの価格式および最適行使境界を導出したことは,重要な成果のひとつであると考える. 以上の研究成果については,INFORMS Annual Meeting 2012および国内の研究集会で発表をおこなった.この研究成果を大災害債券などの価格評価に適用することで,今後の展望が社会的な意義として見えてくるのではないかと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)