2012 Fiscal Year Annual Research Report
ラージエディセンシングに基づく水素拡散の認識・予測的リスク緩和システムの開発
Project/Area Number |
22710157
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松浦 一雄 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (20423577)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 水素エネルギー / リスク緩和 / センシング / 制御 / 換気 |
Research Abstract |
将来的な燃料として水素の広範な利用が期待されているが,その普及に当たっては貯蔵,輸送,供給,製造や利用の段階で水素漏洩の可能性が増大すると考えられるため,安全性とその管理手法に関する検討が必須となっている。特に,本研究は密閉度の高い空間における漏洩水素のリスク緩和手法の開発を目的としている。最終年度である本年度は,空間の下部領域が開口部となっている水素センシング―強制ベント制御機構付きの部分開放空間を製作し,水素漏洩時のシステム動作実験を実施した。部分開放空間の製作に当たっては,漏洩水素プルームによって空間上部へ供給され排出される水素流れの拡散経路安定性に空間下部領域の開口面積が重要となる。数値流体力学シミュレーションにより,水素の排出過程に伴う外部空気の流入量や速度を評価し,プルーム構造が乱されない開口面積を定めた。開発した装置は,漏洩水素を数秒以内で早く検知でき,その漏洩水素量に基づいてベント量を適切に調節できた。これにより,当初の目標であった水素が漏洩・拡散する空間に配置された水素濃度などのセンサー群から拡散・漏洩の概略的状況をリアルタイムセンシングし,その情報に基づいてベント制御を行うインテリジェントかつダイナミックなシステムの基礎的開発に成功したといえる。今後は,水素センサーの数を増やし,漏洩水素量をより正確に把握できるようにシステムを改良してゆくこと,さらにより確実性の高いベント制御手法の実装が課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)