2011 Fiscal Year Annual Research Report
情報基盤定量プロテオミクスによるヒトプロテオームの絶対定量
Project/Area Number |
22710186
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 雅記 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (60380531)
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Keywords | プロテオミクス / 絶対定量 / ネットワーク解析 / システム生物学 |
Research Abstract |
本研究では生命を構成する全てのタンパク質セット(プロテオーム)の絶対定量を可能とする新規プロテォミクス解析技術「情報基盤定量プロテオミクス」の確立を目標としている。昨年度、情報基盤MRM法を実際に行うための要素技術である事前情報の取得法や液体クロマトグラフィー上での保持時間予測法の確立を行った。本年度はこれらの要素技術を用いて、1)MRM用特異的ペプチド情報取得、2)情報基盤MRMのための各種ソフトウェア開発、3)ヒトタンパク質の大規模絶対定量、を行った。 1)MRM用特異的ペプチド情報取得:ヒトゲノムの約8割に相当する18000遺伝子由来の組み換えタンパク質を作製し、これらの消化物をLC-MS/MS解析することでMRMのたφめの高感度ペプチドの選定を行った。また、これらのペプチド情報取得の際、前年度開発した保持時間マーカーを用いた保持時間相対位置情報化を行うことで、保持時間の主確な予測を可能とした。 2)情報基盤MRMのための各種ソフトウェア開発:上記情報をMySQLを用いてデータベース化を行い、ゲノム情報との関連付けを行った。任意の遺伝子名やパスウェイ情報を元にMRM計測に必要な情報を抽出し、質量分析計の測定メソッドを容易に設定できるシステムを構築した。 3)ヒトタンパク質の大規模絶対定量法の確立:上記ソフトウェアを用いて設定した測定メソッドと組換えタンパク質消化物を内部標準として用いることで一度に約100種類のタンパク質の同時計測を可能とするシステムの構築を行った。 4)ヒト主要パスウェイ構成タンパク質の絶対定量:本システムを用いてヒト主要代謝経路やシグナル伝達を網羅する1700種類のタンパク質に関して絶対定量に成功した。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Chk1 phosphorylates the tumor suppressor Mig-6, regulating the activation of EGF signaling2012
Author(s)
Liu N., Matsumoto M., Kitagawa K., Kotake Y., Suzuki S., Shirasawa S., Nakayama KI, Nakanishi M., Niida H., Kitagawa M.
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Journal Title
EMBO Journal
Volume: (In press)
Peer Reviewed
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