2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22710189
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
川路 英哉 独立行政法人理化学研究所, LSA情報基盤施設, 研究員 (20525406)
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Keywords | miRNA / primary miRN / ncRNA / プロモータ / 転写開始点 / RNA silencing |
Research Abstract |
[計画の微修正]配分された資金が申請時計画よりも小規模であったため、計画の微修正を行った。広範囲のサンプルを対象にするのでなく、モデルシステムを絞り込み、現在適用可能であるRNAプロファイル技術を、同一のRNAへ適用することで、miRNAのプロモータに加えprimary miRNAの全貌に迫るアプローチへと修正した。 [試料の準備]miRNAの生合成に関与するタンパク質(Dicer, Drosha, DGCR8)のsiRNAによるノックダウンとその対照実験を3度繰り返し、各々(12条件)から核内RNAの抽出を行った。各々のRNAにおいては、ノックダウン効率や、核内/核外RNAの分離が適切に行われていることを確認した[RNAのプロファイル]CAGE(Cap Analysis Gene Expression)法を用いたライブラリ作成と、シーケンスを、上記で準備した核内RNAに対して行った。また、この中からDGCR8のノックダウンにより得られたRNAに対して、RNA-seqとCAGE-scanのライブラリ作成、シーケンスを行った。 [バイオインフォマティクス解析]CAGEデータの解析を行った結果、タグクラスタ(近傍の転写開始点をまとめた、ゲノム上の単位)を約340,000領域同定した。このうち、Dicerをノックダウンしたときと比べ、Drosha, Dgcr8をノックダウンした際にいずれも発現が有意に上昇しているプロモータ領域を約2,000個同定した。これらの下流20kbp以内にあるmiRNAは30個以上存在し、これらに対応するプロモータについてはほぼ確実にmiRNAプロモータと考えられる。また、下流1Mbp以内に存在するmiRNA数は250個以上存在し、これらについてはRNA-seqやCAGEscanのデータを考慮にいれ解釈を行う予定である。
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