2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体内ncRNAの機能解明を目指した蛍光性RNAタグの開発
Project/Area Number |
22710217
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
萩原 正規 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (40403000)
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Keywords | RNAアプタマー / 蛍光タンパク質 / 蛍光性RNA |
Research Abstract |
本研究提案『生体内ncRNAの機能解明を目指した蛍光性RNAタグの開発』では、有機合成化学手法で作製したGFP発色団を構造的基盤とする発色団化合物ライブラリーを構築し、およびそれに結合する分子生物学手法により獲得したRNAアプタマーペアから形成されるRNA-発色団ペアライブラリーから、『蛍光性RNA発色団複合体』を創製し、細胞内RNAの特異的な蛍光標識法を確立することを目的としている。本年度は、緑色蛍光タンパク質の発色団を模倣して、有機合成化学手法により発色団を設計し合成することを計画した。GFP類緑蛍光タンパク質の蛍光発色団は、3つの連続するアミノ酸側から非酵素的に環化、脱水反応を経て形成される。トリアリールメタン系色素のマラカイトグリーン、およびシアニン系色素のチアゾールオレンジなどと同様に,GFPの発色団自体は、芳香環部の自由回転により低い蛍光量子収率を示す。単独では蛍光性の無いGFP発色団の母核構造に、化学構造修飾を施すことにより、異なる蛍光特性を有する発色団化合物ライブラリーが得られると考えた。多様な化合物ライブラリーを構築するために、コンビナトリアルな手法で化合物ライブラリーを構築することにした。芳香族アルデヒドユニット(ユニットA)、およびグリシン誘導体ユニット(ユニットB)を予めユニットごとに合成し、Aユニットと、BユニットをErlenReyer Azalactone Synthesisにより環化させることにより、GFPと同様の発色団および、非天然型の発色団を合成した。
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