2011 Fiscal Year Annual Research Report
生体内ncRNAの機能解明を目指した蛍光性RNAタグの開発
Project/Area Number |
22710217
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
萩原 正規 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (40403000)
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Keywords | RNAアプタマー / 蛍光タンパク質 / 蛍光性RNA |
Research Abstract |
本研究提案『生体内ncRNAの機能解明を目指した蛍光性RNAタグの開発』では、有機合成化学手法で作製したGFP発色団を構造的基盤とする発色団化合物ライブラリーを構築し、およびそれに結合する分子生物学手法により獲得したRNAアプタマーペアから形成されるRNA-発色団ペアライブラリーから、『蛍光性RNA発色団複合体』を創製し、細胞内RNAの特異的な蛍光標識法を確立することを目的としている。 本年度は、多様な蛍光特性を発揮するようにデザインし、合成した緑色蛍光タンパク質(GFP: Green Fluorescent Protein)由来の発色団類縁体の分光学的特性(量子収率、蛍光波長など)を解析すると共に、発色団類縁体に対して高い親和性、選択性で結合するRNAアプタマーの探索、および得られたRNAアプタマーと発色団類縁体との複合体形成に伴う蛍光性RNAの機能評価を行った。70塩基のランダム配列塩基配列を、発色団との結合領域となるように設計したRNAライブラリーを利用したIn vitroセレクション法により、GFP同様のフェノール環を有する発色団類縁体に対し高い選択性、親和性で結合するRNAアプタマーを得ることが出来たが、発色団複合体との複合体形成による蛍光特性の変化は認められなかった。より高い親和性で結合するRNAアプタマー獲得を目指し、得られたRNAアプタマーに人為的な変異導入を施したDopedライブラリーを作製し、再度セレクションを行った。再セレクションにより、初期ライブラリーに比べてより親和性の向上したアプタマーを得ることに成功したが、本アプタマーについても発色団との結合に伴う蛍光特性の大幅な変化は認められなかった。
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