2012 Fiscal Year Annual Research Report
リガンド結合タンパク質の網羅的解析を指向したタンパク質分離用樹脂の開発
Project/Area Number |
22710219
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
倉持 幸司 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (90408708)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | アフィニティー精製 / 固相合成用樹脂 / マンノース / コンカナバリンA |
Research Abstract |
本年度、当初の目的である分離用樹脂の合成に成功した。また、リガンド低親和性タンパク質の光反応性基による Catch と、ジスルフィドリンカーの開裂による Release に成功した。バッチ法と光照射の組み合わせという非常に簡便な実験操作で当初の目標を達成することができた。同時に、有機合成用樹脂は非特異的吸着が少なく、アフィニティ精製の優れたツールであることを確認することが出来た。 1.分離用樹脂の合成 昨年度までの合成研究で、樹脂にリガンドを導入する際にジスルフィドリンカーが開裂する問題点があった。本年度、ジスルフィドリンカーの開裂機構を解明し、リンカーのアルキル鎖を長くすることで、開裂を抑制することに成功した。 2.分離用樹脂の機能評価 合成した分離用樹脂にマンノースを固定し、結合タンパク質である Concanavalin A (Con A)の捕捉・回収を検討した。マンノース単糖とCon Aの解離定数は Kd = 10-4 M 程度であり、その相互作用は非常に弱いことが知られている。マンノース結合分離用樹脂と蛍光標識化Con A (FITC-Con A) を混合し、光照射後・還元剤処理後の樹脂を蛍光顕微鏡で観察した。その結果、光照射後の樹脂には強い蛍光が観察され、還元剤処理後にはその蛍光が弱くなっていることが分かった。この結果は、分離用樹脂が光照射によりFITC-Con Aを捕捉し、還元剤処理により放出したことを示す。また、樹脂上のマンノースとFITC-Con Aの相互作用は遊離のマンノースの添加により阻害されることも確認された。以上の実験から、今回合成した分離用樹脂は、リガンド低親和性タンパク質を特異的に捕捉できたと言える。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Journal Article] The antitumor agent doxorubicin binds to Fanconi anemia group F protein2012
Author(s)
Tomoe Kusayanagi, Senko Tsukuda, Satomi Shimura, Daisuke Manita, Kanako Iwakiri, Shinji Kamisuki, Yoichi Takakusagi, Toshifumi Takeuchi, Kouji Kuramochi, Atsuo Nakazaki, Kengo Sakaguchi, Susumu Kobayashi, Fumio Sugawara
-
Journal Title
Bioorganic & Medicinal Chemistry
Volume: 20
Pages: 6248-6255
DOI
Peer Reviewed
-
-