2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22710221
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
広井 賀子 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (20548408)
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Keywords | 神経分化 / マイクロ流体デバイス / コンタクトプリンティング |
Research Abstract |
研究計画項目3)に該当する内容として、USBコネクタからプログラムに書かれている制御シグナルを受け取り、電磁バルブを制御するのに必要となる、電圧変換および信号分配用の制御ボードを作製した。この制御ボードと、下記のプログラムを使用することで、電磁バルブの制御をプログラム通りに行えることを確認した。 次に、研究計画項目4)に該当する内容として、このボードを制御するプログラムを作成するためのライブラリ開発を行った。この際、直接バルブの開閉に関わる制御用関数を整備すると同時に、バルブの機能(通電時解放または通電時閉口)に合わせてユーザが設定を選ぶことで、バルブ開閉の制御を間違いなく行えるようにした。この単純なバルブの開閉は、最高で10^<-6>秒単位で制御を実現できることを確認した。 同時に、制御したい項目に合わせ、直接刺激時間、刺激回数、刺激間隔として、命令を渡せるようにするための制御用プログラムも開発した。この時、将来的に複数の実験を並列化して行えるようにするための準備として、バルブ解放時間算出プログラムを作製した。これにより、あるバルブの解放時間が別のバルブの解放時間と重ならないように解放時間を自動でずらすことが可能となっている。 他、前年度までにデバイスの設計(研究計画項目1))および設計したデバイス内でのPC-12細胞の培養確認を行った(研究計画項目2))が、PC-12細胞の培養状態が不安定であったため、研究対象とする細胞株に新たにレチノイン酸で分化誘導可能なヒト神経芽細胞腫の細胞株、SK-N-SHを加え、またデバイス構造の改良を行った。具体的には、マイクロコンタクトプリンティングによる細胞接着因子のガラス底面への結合に、プラズマ照射処理を利用することで、有機化合物処理(OTS-APTS処理)を用いる場合に比べ生産効率を上げ、テスト回数を増やせるようにし、同時に薬物の洗浄不足などによる細胞毒性が出る可能性を減らすことに注力した。この改良を行う上で、ガラス基板に接着因子を結合した後にPDMS製の培養槽を貼付ける手段として、層内を陰圧にし、簡便に装脱着出来るようにした。
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