2011 Fiscal Year Annual Research Report
発現クローニング法により同定された細胞死抑制遺伝子の解析
Project/Area Number |
22710225
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
伊藤 美千代 (長野 美千代) 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 助教 (80350718)
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Keywords | 細胞死 / 活性酸素 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
活性酸素種は、酸化ストレスシグナル伝達経路を通して細胞死を引き起こすことにより様々な疾患の原因になっている。私はこれまでに発現クローニング法により活性酸素種による細胞死を抑制すると考えられる数種類の遺伝子を得ている。本研究においては、このうち1種類の遺伝子に着目し、その作用機序について明らかにすることを目的とする。昨年度は、得られた細胞死抑制遺伝子の動物個体における生物学的な役割について解明するため、得られた遺伝子を高度に発現するトランスジェニックマウスの作製を行った。作製したトランスジェニックマウスからゲノムDNAを抽出しPCR法を行い、約15%がファウンダートランスジェニックマウスであることが明らかにした。本年度は、サザンブロット法を用いてゲノム内に取り込まれた導入遺伝子の検出を行った。また、交配により導入遺伝子を高度に発現する系統の樹立を行った。次に、トランスジェニックマウスの様々な組織からRNAを抽出し、RT-PCR法により内在の遺伝子および導入遺伝子の組織における発現量について解析を行った。その結果、内在の遺伝子と導入遺伝子はいずれの組織においても発現していたが、内在の遺伝子は眼における発現量が少なかったが、導入遺伝子は眼における発現量が多いことが明らかになった。さらに、トランスジェニックマウスの眼が白く濁ることから、眼の切片を作製し、ヘマトキシリン・エオシン染色を行ったところ、トランスジェニックマウスは白内障を引き起こすことが明らかになった。
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