2012 Fiscal Year Annual Research Report
光反応性アミノ酸を利用した生理活性低分子化合物の標的タンパク質同定法の開発
Project/Area Number |
22710227
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Research Institution | 公益財団法人微生物化学研究会 |
Principal Investigator |
中栄 功一 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 研究員 (20390776)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | ケミカルバイオロジー |
Research Abstract |
生理活性低分子化合物の標的分子同定研究における新規手法開発を目的とし、当該年度は細胞に光標識アミノ酸を取り込ませ、その構成蛋白質をラベル化した後、検出基を付与した生理活性低分子化合物存在下で光クロスリンク反応を行い、標的蛋白質を精製ビーズにより単離、検出を行った。また検出感度の定量化についてはELISA法を用い評価を行った。 具体的にはヒト滑膜肉腫細胞SW982にヒトFK506結合タンパク質を安定的に強制発現させた細胞を構築したのち、光標識メチオニンを取り込ませ一晩培養後、生細胞を回収、ビオチン化FK506処理に続き、光クロスリンク反応を行った。続いて細胞を溶解後、NeutrAvidinアガロースビーズを用いて標的蛋白質を精製し、回収したサンプルを電気泳動した後、標的蛋白質であるFK506結合蛋白質の検出を行った。その結果、ビオチン化FK506によるFK506結合蛋白質の検出は光クロスリンクを行うことにより、その検出シグナルが増すことを明らかにした。またFK506結合タンパク質と複合体を形成しているその他の蛋白質については検出されなかった。次に検出感度の定量化を目的とし、ELISA法を用いて評価を行ったところ、本手法により検出感度が向上することを明らかとした。その一方、他のプローブ化生理活性低分子化合物についても標的蛋白質の検出を試みたが、標的蛋白質の検出に至ることはなかった。本手法の有用性については今後もより多くの低分子化合物を用いてその評価を行うことが必要である。しかしながら一部の使用プローブでは高い感度による検出が可能となったことから、本手法は低分子化合物の標的蛋白質検出法の新たな選択肢の一つとなりうることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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