2012 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯性海草類の遺伝的多様性解析ー保全に向けた総合的理解
Project/Area Number |
22710235
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中川 昌人 島根大学, 汽水域研究センター, 研究員 (60462206)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 海草藻場 / 集団遺伝学 / 遺伝的多様性 / 保全 / 南西諸島 |
Research Abstract |
本研究では南西諸島に分布する熱帯性海草藻場・海草類を対象として、遺伝的多様性の評価・比較に基づく遺伝資源の現状把握、保全に向けたガイドラインの提唱を目的とした集団遺伝学的解析を行い、これら種がどのような遺伝的特性を持つ種であるかの検討も行った。本年度は研究対象とした海草類3種(ウミヒルモ、ベニアマモ、リュウキュウアマモ)のうち、ウミヒルモについては昨年度までに採集した沖縄本島周辺の約40の海草藻場でのサンプルの集団遺伝構造の解析を進め、ベニアマモ、リュウキュウアマモについてはデータの取り纏めを行った。ベニアマモについては、アロザイム酵素多型で遺伝的変異が認められなかった結果に加えて、AFLPにおいても限られた低い遺伝的変異を持つ種であることが明らかになった。また、藻場間で遺伝的変異量には明確な差は認められず、沖縄本島周辺では地理的構造は認められなかった。同様の傾向はリュウキュウアマモにおいても認められ、これらの海草類は共通して広く遺伝子流動を行い、集団を維持していることが示唆された。ウミヒルモについては、グループ内に複数の遺伝的まとまりの存在が示唆されるなど複雑な状況があり、解析が遅れている。現在データの取り纏めを行っている。 また、ベニアマモ、リュウキュウアマモについては昨年度までのデータの一部を学術論文として取り纏め公表するとともに、日本植物分類学会大会において学会発表も行った。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|