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2012 Fiscal Year Annual Research Report

「本土防衛・本土決戦」をめぐる戦跡の研究─沖縄、済州島、松代を横断する戦争の記憶

Research Project

Project/Area Number 22710257
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

北村 毅  早稲田大学, アジア研究機構, 准教授 (00454116)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2013-03-31
Keywords戦跡 / 戦争の記憶 / 沖縄 / 済州島 / 松代 / 本土防衛 / 本土決戦
Research Abstract

本研究課題は、「本土防衛・本土決戦」の拠点となった沖縄、済州島、松代の戦跡をフィールドとして、死者や暴力の記憶がどのように想起・忘却され、人びとの間で語られ、記念碑や儀礼を通して表象され、地域の中で(非)共有化されてきたのかを検証しようとするものである。
本年度のフィールド調査の概要は、主に以下の通りである。①平成24年6月と平成25年2月に沖縄本島、伊江島、渡嘉敷島にて現地調査を実施した。具体的な調査項目としては、集落単位の慰霊祭の調査、戦後処理の参与観察、民間巫者による慰霊実践の参与観察、戦跡ガイドの参与観察、観光業従事者への聞き取り、戦争体験者への聞き取り、精神保健関係者への聞き取り、戦争関連イベントの調査、図書館・資料館等での資料収集などが挙げられる。②平成24年9月に済州島にて現地調査を行った。具体的な調査項目としては、旧日本軍関連の遺構と戦争博物館の調査、4・3事件関連の遺構・記念碑・追悼施設等の調査、戦跡ガイドや4・3文化解説士による教育実践の参与観察、済州4・3研究所や済州大学校等での資料収集などが挙げられる。
以上の沖縄と済州島におけるフィールド調査、ならびに、これまでに収集した公文書、軍事記録、作戦文書、地域史資料、報道記録、碑文、個人・団体資料(日誌、会報等)、映像・写真資料等の史資料の分析を踏まえ、それぞれの地域固有のミクロな社会・政治状況の中で捉えられがちであった戦争、植民地、占領、戦後処理、反共などの記憶を、「本土防衛・本土決戦」という補助線を引くことで、三つの地域が共有する経験としてマクロな視点から再編することが可能となった。今後、さらなる調査結果の検証が求められるが、アジア太平洋戦争を基点とする記憶のトランスローカルかつトランスナショナルな特質を析出することができたことの意義は大きい。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (5 results)

All 2013 2012

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 戦争の記憶と感情の問題──沖縄の『戦後』と震災後が交差する場所から2013

    • Author(s)
      北村毅
    • Journal Title

      ワセダアジアレビュー

      Volume: 13 Pages: 36~41

  • [Journal Article] アジア太平洋戦争と戦後処理の脱領域──沖縄出身者と朝鮮人の遺骨をめぐって2013

    • Author(s)
      北村毅
    • Journal Title

      4・3と歴史

      Volume: 12 Pages: 印刷中

  • [Journal Article] 廃墟から民主主義を考える2012

    • Author(s)
      北村毅
    • Journal Title

      りいど みい

      Volume: 3 Pages: 42~53

  • [Journal Article] 戦争の心理的影響に対する医療人類学的アプローチ──沖縄戦の記憶と精神障がい2012

    • Author(s)
      北村毅
    • Journal Title

      病院・地域精神医学

      Volume: 187 Pages: 6~15

    • Peer Reviewed
  • [Book] 戦争社会学の構想──制度・体験・メディア2013

    • Author(s)
      福間良明他編著
    • Total Pages
      450(予定)
    • Publisher
      勉誠出版

URL: 

Published: 2014-07-24  

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