2011 Fiscal Year Annual Research Report
名古屋・東海地域の外国籍女性とグローバル化する社会的再生産
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22710264
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
菊地 夏野 名古屋市立大学, 人間文化研究科, 准教授 (00381898)
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Keywords | ジェンダー / 移民 / エスニシティ / セクシュアリティ / フェミニズム |
Research Abstract |
本年度は以下のように研究を実施した。 (1)文献・資料調査:先行研究、国際機関・政府・地方自治体・市民団体による資料・統計、およびマスメディア資料等の渉猟と購読。 (2)フィールドワーク調査:当事者コミュニティおよび日本人支援団体・行政機関、送り出し国等。 とくに、以下の点について調査分析を行った。 ・東海地域における移民問題の研究者との交流。 ・国籍法改正裁判の原告の母親へのインタビュー:2008年に出た最高裁判決の原告の母親にインタビューを行い、裁判を試みた理由、それをめぐる日本での経験等について探った。母親たちの来日までの経緯、来日後の生活について詳細を聞くことができた。それによって、裁判に至るまでの顔女たちの生の軌跡に触れることができた。 ・送り出し国・フィリピン現地調査:当事者:コミュニティとともに、マニラその他の街を訪れ、現地調査を行った。ケソンシティにある、移民当事者団体の事務所を訪問し、スタッフにヒアリング調査を行った。また、移民希望者にヒアリング調査を行った。送り出し業者にもヒアリング調査を行った。同行した当事者コミュニティのメンバーの家族・親族にもヒアリング調査を行った。総じて、移民の送り出しを必要とする現地社会の実情について考察を深めることができた。 以上のように本年度は、移民自身の語りと送り出し社会のリアリティに触れることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国籍法裁判について順調に調査が進みコミュニティとの信頼関係も構築できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、裁判についての考察を学会報告及び論文の形で公表し、さらに次のテーマについて着手する。具体的には「ジャパゆき」についてのマスコミでの表象分析および日本人支援運動の軌跡である。
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Research Products
(3 results)