2010 Fiscal Year Annual Research Report
福祉権フェミニズムにおけるベーシック・インカム要求とケアの社会化要求の関連の研究
Project/Area Number |
22710266
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
山森 亮 同志社大学, 経済学部, 准教授 (90325994)
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Keywords | Basic Income / Feminism / claimants / care |
Research Abstract |
・21年9月に行ったイギリスの福祉権運動団体の当事者および活動家のシングルマザーたちへのインタビュー調査の内容を整理し分析する過程で、追加インタビューが必要となり、Catharine Clipshamさんを招聘しインタビューを行う(4月、京都)。Catharine Clipshamさんは、イギリス・バーミンガムの福祉権団体に1970年代から1980年代にかけて関わっていらした。インタビューの内容の一部は、次ページ図書欄記入の論文に反映されている。 ・ここまでの中間的な研究成果の発表を、3つの国際学会での招聘講演および招聘発表の中で行った。7月にはブラジル・サンパウロ大学で開かれたベーシックインカム世界大会に招聘されて、発表を行った。8月には韓国・ソウル市立大学で開催された国際会議に招聘され講演を行った。同じく8月に韓国・西江大学で開催された東アジア社会政策研究者ネットワーク大会に招聘され、キーノートスピーチを務めた。 (詳細次ページ)。講演原稿はBrian Small氏の助けをかりて英訳を行った。 ・ブラジル・サンパウロ州でBI給付を行っているNPOを訪問し、給付の実態やジェンダーに与える影響について調査を行った。このNPOは、設立者の私財や寄付を元手に、小さな農村コミュニティーにてベーシックインカムの給付を行っており、受給者およびNPO関係者への調査を通じて、現金給付がジェンダーに与える影響、また現金給付をめぐる意識のジェンダー差などについて聞き取りをおこなった。 ・ジェンダーの視点から貧困研究をされている、ブラジル・ボルトアレグレのリオグランデスル州カトリック大学のIzette Bagolin教授の招聘に応じ、同大学にて同氏と社会手当のような現金給付制度が貧困層のジェンダー関係に及ぼす影響について議論し、またこちらの研究について、同大学にて講演を行った。
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