2012 Fiscal Year Annual Research Report
福祉権フェミニズムにおけるベーシック・インカム要求とケアの社会化要求の関連の研究
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22710266
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
山森 亮 同志社大学, 経済学部, 教授 (90325994)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | フェミニズム / ベーシックインカム / 社会運動 / 女性運動 / 福祉権 / 国際情報交換 イギリス / 国際情報交換 ドイツ |
Research Abstract |
福祉権運動とフェミニズム運動の関わりについて、イギリスにて調査を行った。ロンドン、ケンブリッジなどで、1970年代ロンドンで要求者組合運動に関わっていた人々に、National Women's liberation leagueとの関係などについて聞き取りを行い、その接触と対立の状況について、知見を得た。 ロンドン大教育研究所にて、フェミニズムや社会運動を研究している研究者と意見交換を行った。その過程で、National Women's Liberation Leagueの中心人物の一人である、Shela Rowbothamマンチェスター大学名誉教授を紹介して頂き、帰国後メールのやり取りにて、当時の状況について、National Women's Liberation League 側の理解について知見を深めることができた。 ドイツで開かれたベーシックインカム世界ネットワーク大会に、同組織の理事として関わると同時に、これまでの研究成果を報告した。またベーシックインカムとフェミニズムに関する簡単な聞き取りを行った。 ケア提供者手当とベーシックインカムとの関係について、承認理論の観点から研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1970年代の福祉権運動とフェミニズム運動の交差する場所にいた人々から聞き取りができるかどうかが、本研究が成功しうるかどうかの重要な点であったが、この点について、貴重な証言を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、さらなる聞き取りを行うと同時に、それらの整理を行う。同時並行で探究してきた理論的視座のもとで、ラフながらも一応の研究成果を2013年度中にまとめる。学会や研究会等での報告し、そこでのご指摘などをもとに、必要な修正を加え、むこう数年以内に、モノグラフとして出版予定である。
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