2011 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀後半から20世紀初期のアメリカ文学における「アメリカンガール」像の変容
Project/Area Number |
22720114
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
新井 景子 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (20557194)
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Keywords | アメリカ文学 / 女性像 |
Research Abstract |
本研究は、19世紀後半から20世紀初期のアメリカ文学における「アメリカンガール」表象を考察し、その変容と、文学的・文化的位置づけを探るものである。平成23年度は、1850年~1870年の作品、特にNathaniel Hawthorneの作品に焦点を置いて研究を進めた。 日本での研究の他、資料収集のため、海外出張を一度行った。8月16日から26日まで米国ボストンに滞在し、ハーバード大学図書館およびフィリップス図書館(マサチューセッツ州セイラム)において、Nathaniel Hawthorneなどに関する文献(作品の原稿や書簡など)を調査・収集した。また、コンコード(ボストン郊外)にあるHawthorneおよびLouisa May Alcottの記念館を訪れ、当時の説明を聞くとともに、資料(書籍)を収集した。 研究の成果は論文と研究発表という形でまとめた。Hawthorneの作品については、平成24年5月の日本ナサニエル・ホーソーン協会全国大会、平成24年6月の"Conversazioni in Italia"(米国Nathaniel Hawthorne Society他共催の国際学会)での研究発表が決まっている。研究発表では、Hawthorneの小説The Marble Faunに描かれる「アメリカンガール」像にホーソーンのいかなる国家観、女性観が見いだせるかを考察すると共に、同時代に流布した「アメリカンガール」小説や19世紀後半に「アメリカンガール」像を多く描いたHenry Jamesの作品とのつながりを論じる。上記の研究発表を経て、論文を発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究は、ほぼ交付申請書に記した研究計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、学会発表・論文発表を定期的に行うことで研究を推進していきたいと考えている。
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Research Products
(3 results)