2012 Fiscal Year Annual Research Report
楚簡による戦国文字資料の再検討ー「伝抄古文」と「古璽」を中心にー
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22720139
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山元 宣宏 宮崎大学, 教育文化学部, 講師 (60571156)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 説文解字 / 古文 |
Research Abstract |
『説文解字』叙に基づけば、新の王莽の時の書体には、古文、奇字、篆書、隷書、繆篆、蟲書の六体があるという。これらの書体の名称は当時の古文学派の影響によるものであった。『説文解字』には奇字が5例しかみえないが、王莽の時代に存在した6つの書体の一つとして取り上げられているのである。 これらの書体の名称は出土した考古学的資料と比較すると実際には篆書と隷書の2種類に分類されていることが判明する。 そこで許愼における書体の認識を明確にしておく必要から、『説文解字』敘と『漢書』藝文志に記載される書体名の整理をおこなった。その成果を韓国 済州で開催された第4屆 韓中日漢字文化國際論壇 漢字文化圈古代漢字文獻資料之數字典藏建設和共享以及東西方之漢字文化新談(Digital Archive and Data Sharing Service on Ancient Literatures Related to Chinese Characters in East Asia & Academic Inter-Communication between East and West)において発表した。 一方、古文学派としての許愼は、古文を重視したはずである。古文を考える上で無視できないのが近年出土のおびただしい楚簡である。そこで、近年出土の著しい楚簡における研究成果を利用し、『説文解字』における古文と奇字の関係を捉えなおして、古文と奇字を区別した許愼の認識をとらえ、当時に於ける六国文字の認識を再考した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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