2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22720192
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Research Institution | Kanda University of International Studies |
Principal Investigator |
金谷 優 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (50547908)
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Keywords | 構文文法 / 類推 |
Research Abstract |
本研究の目的は、本来容認されない(とされる)構文形式であるbecause of句主語構文(Just because of X doesn't mean Y)と副詞節による動詞由来派生名詞句の修飾現象(N adverbial-clause)が、類推によって実際には認可される現象を認知言語学的、とりわけ構文文法的視点から分析し、その成果を発表することである。3ヵ年計画の初年度である今年度は主にbecause of句主語構文の研究をまとめること、それを発展させるための準備を開始すること、副詞節による派生名詞句の修飾現象の語法研究を開始することに重点を置いた。 具体的には、because of句主語構文に関して、コーパスや母語話者の情報提供に基づき、英語以外の言語(ドイツ語、スペイン語、ブラジルポルトガル語)の対応構文のデータベースを作成した。また、今後の理論的研究につなげるため、構文文法に関する最新の知見を収集する目的で、9月にプラハで行われた第6回国際構文文法学会に参加した。 それと並行して、もうひとつの分析対象とする現象(副詞節による動詞由来派生名詞句の修飾現象)に関するデータの収集とデータベースの作成を開始し、関連する文献の研究を開始した。 年度末には、英語のbecause of句主語構文に関する分析を論文にまとめ発表した。そこでは、本構文は、既存の文法的な構文との意味的・形式的類似によって発動される類推により、on-lineで産出されると論じた。
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Research Products
(2 results)