2011 Fiscal Year Annual Research Report
適性試験型の日本語論述課題の開発と項目反応理論による尺度化・得点等化
Project/Area Number |
22720203
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大澤 公一 山口大学, 大学教育機構, 講師 (20555320)
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Keywords | 項目反応理論 / 大学入学適性試験 / 日本語論述試験 / 得点等化 |
Research Abstract |
平成23年度の研究実績について,[1][3]の下位計画ごとに報告を行う。 [1]評定データ用の項目反応モデルおよび得点等化法の研究については,研究協力者との議論を必要に応じて行いながら,多相評定者モデルおよび階層評定者モデルの応用可能性について文献研究および理論研究を進めた。 [3]適性試験型の論述課題開発については,日本や海外の大学入試で出題された小論文試験や面接試験の課題英国Cambridge Assessmentで開発・実施されているOxford TSA(Thinking Skills Assessment)の項目などを参考として,平成24年度の海外モニター本試験に投入するための複数の日本語論述課題を準備した。 [3]海外モニター試験の実施準備に関しては,韓国外国語大学および釜山外国語大学におけるモニター試験の実施協議に取り掛かり,研究協力者と必要な調整を行った。併せて,中国,台湾,香港,インドネシアの研究協力者ともメールで連絡を取り合いながら,モニター試験の実施可能性を議論した。 [3]論述課題と同時に受験してもらう客観試験の組版については,研究代表者の先行研究において項目反応理論による尺度化および等化が行われ,統計的な特性が判明している旧JLPTの上位級および旧EJUの既出問題から構成される項目データベース(文字・語彙,文法,読解領域)より,受験者の言語能力を良く識別する優れた問題項目を60題程度抽出し,日本語能力中上位版を構成した。次いで,日本語能力の比較的低い受験者層向けに下位版を構成した。また,日本語Can-do statements尺度に新規項目を追加してCDS尺度を精緻化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各下位研究について概ね計画通りの進行となっており,特段の遅れは発生していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に則って研究を推進する。ただし,可能な範囲でより広範な地域においてモニター試験を実施する。
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