2012 Fiscal Year Annual Research Report
異文化間介護・医療の現場におけるコミュニケーションの研究
Project/Area Number |
22720221
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
渡辺 幸倫 相模女子大学, 学芸学部, 准教授 (60449113)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | タイ王国 / オーストラリア / 異文化間介護・医療 / 通訳 / コミュニケーション / 病院 / 高齢者施設 |
Research Abstract |
本研究では、異文化間介護・医療の現場におけるコミュニケーションのあり方を考察するために、オーストラリアとタイ王国の事例を中心に検討した。 最終年度の本年は研究の取りまとめの年として、2年目に発表したオーストラリアの高齢者施設における外国出身の介護士・看護士の状況についての論稿と、タイ王国で行った国際病院における現地調査、学会発表、調査報告書をもとにJapanese Interpreters at Bangkok’s International Hospitals: Implications for Intercultural Communication between Japanese and Thaiと題した論稿を発表した(詳細は研究発表欄参照)。 当論文では、タイでは医療観光が成長産業として注目されており、多言語医療が重要な役割を担っている点を指摘した上で、タイの国際病院で医療に従事する人々や患者へのインタビューを分析することで、異文化間医療の現場におけるコミュニケーションの課題を検討した。その上で、コミュニケーションの媒介者として中心的な役割を担う医療通訳が病院、患者の双方からの様々なプレッシャーによって消耗しやすくなっていること、この感情労働に対処するため、言語、文化、医療などの知識の訓練に加えて、精神的な強さを育成する訓練が求められている事などを指摘した。同論文では、これまでほとんど扱われることの無かった、外国で治療を受ける日本人のコミュニケーションに関する課題を検討することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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