2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22720251
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鈴木 勇一郎 立教大学, 立教学院史資料センター, 学術調査員 (50337862)
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Keywords | みやげ / 参詣 / 鉄道 / 博覧会 / 名物 / 共進会 / 観光 / 軍隊 |
Research Abstract |
1.研究計画の概要 日本のおみやげの近代における変容と展開過程を、その概念だけではなく、具体的な地域や事例に即しつつ明らかにしていく。本研究では、できるだけ多くの事例を集める必要があるため、各地の資料館・図書館などに所在する資料の調査が作業の大きな柱となる。 2.研究の進捗状況 昨年度は、旭川、帯広、札幌、盛岡、仙台、名古屋、福井、広島、福岡、大分、長崎等の資料館などの資料調査を実施した。 3.現在までの達成度 現地調査を実施することによって、これまで知られていた事例だけではなく、新たな事例を発掘することに成功した。 また、こうした事例を積み重ねることによって、比較という視点から研究をさらに展開させることが可能となってきた。特に近代の新開地であり、辺境の地であった北海道における名物やおみやげの展開に関わる史料などを発掘したことで、今後外地や外国との比較研究の進展が期待できる。 4.今後の研究の推進方策 本年度は、さらに各地の資料調査を進めるが、特に沖縄や台湾といった日本の外縁や周縁に位置する地域を重点的に調査を進めることで、近代日本文化の特質をよりクリアに浮かび上がらすことができるようにしたい。その上で近代日本においておみやげ果たしてきた意味を考察していくことを進め、研究をまとめていきたい。 本研究の基礎的なアイデアとなるものは、すでに『国立歴史民俗博物館研究報告』155号に発表しているが、これをさらに発展させる形でできだけ早く単著という形でその声価を発表することをめざしている。
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