2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22720251
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鈴木 勇一郎 立教大学, 立教学院史資料センター, 学術調査員 (50337862)
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Keywords | みやげ / 参詣 / 鉄道 / 軍隊 / 博覧会 / 共進会 / 観光 / 名物 |
Research Abstract |
1.研究計画の概要 日本のおみやげの近代における変容と展開過程を、その概念だけではなく、具体的な地域や事例に即しつつ明らかにしていく。本研究では、できるだけ多くの事例を集める必要があるため、各地の資料館・図書館などに所在する資料の調査が作業の大きな柱となる。 2.研究の進捗状況 23年度は、広島、姫路、金沢、岡山、佐賀、長崎等の資料館などの資料調査を実施し、基本的な調査の目途はほぼついた。 3.現在までの達成度 現地調査を実施することによって、これまで知られていた事例だけではなく、新たな事例を発掘し、これまでの通念とは異なった新たな近代のおみやげの特質が次第に明らかとなってきた。さらに戦争や軍隊、交通機関の展開など、おみやげの形成における近代的システムとの有機的な関係を明らかにしつつある。 4.今後の研究の推進方策 24年度は、これまで集積してきた各地のおみやげの事例を踏まえ、近代日本におけるおみやげの果たしてきた役割を考察していくことを進め、研究をまとめていきたい。すでに、「近代おみやげ考-東海道を中心に-」『国立歴史民俗博物館研究報告』155号および「近代日本の戦争・軍隊と名物おみやげの形成」『立教史学』第3号においてその具体的な成果の一端を明らかにしたが、これらを総合し単著として研究成果をまとめるべく、作業を進める。また、研究をまとめる中で、新たに生じてきた課題を追求するため、各地の資料調査も引き続き実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに基本的な調査は一巡し、一部は既に論文として発表。著書としてまとめる目途も一応立った。
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Strategy for Future Research Activity |
5月に開催される学会での報告準備を進めるとともに、これまでの成果を総合して著書としてまとめる準備を進める。その際、研究をまとめる上で必要になる補足的な資料調査も積極的に実施する。適切な形で著書を出版するために、出版社等との交渉を進める。
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