2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22720251
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鈴木 勇一郎 立教大学, 公私立大学の部局等, その他 (50337862)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 日本近代史 / 鉄道 / 観光 / 博覧会 / 民俗学 / おみやげ |
Research Abstract |
(研究の目的) 現代日本のおみやげ文化は、世界的にみても特徴的なものである。また、歴史的にみても、前近代と現代のそれは大きく異なる。本研究では、鉄道、博覧会、軍隊という近代の装置との関わりの中で、その形成の過程を明らかにしようとしたものである。 これまでにおみやげに関する研究はないわけではなかったが、民俗学や文化人類学といった主に非文字資料に依拠する分野の研究が主であり、文献史学的な方法による研究はほとんど進んでこなかった。したがって本研究では、各地の資料館等が所蔵している文献史料の調査活動が大きなウェイトを占める。昨年度までに、基本的な史料調査および分析視角については、基本的な作業をひととおり終了している。 (研究実施状況) 従って平成24年度には、これまでに実施していなかった地域での資料調査を行うとともに、本研究で重点的にとりあげた地域、伊勢、広島、松山、別府などに対する補足調査を集中的に実施した。またこれと並行して、これまで得られた研究成果を公にすることに力を注ぎ、5月に福岡で開催された交通史学会大会で「近代伊勢参宮と赤福の展開」と題して報告した。 こうした研究成果およびこれまでに得られた知見を基に、事業最終年度にあたる本年度には、世界各国との比較の中で近代日本におけるおみやげ文化の形成と特質を明らかにした『おみやげと鉄道 名物で語る日本近代史』(講談社 2013年)を単著としてまとめることができた。そこで明らかになってきたのは、一見伝統的かつ変容が少ない文化と見られてきた名物やおみやげの、意外な近代国家との関わりの強さであった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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