2010 Fiscal Year Annual Research Report
毛沢東期における中国共産党の支配の正当性論理と社会
Project/Area Number |
22720269
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
三品 英憲 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (60511300)
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Keywords | 東洋史 / 中国近現代史 / 中国近代史 / 中国現代史 / 中国共産党史 / 中華人民共和国史 |
Research Abstract |
平成22年度は、1.共産党上層部の指導者たちの言論の解析、2.社会各層の言論の解析を計画したが、この両方の課題において顕著な成果を上げることができた。 まず、1.に関しては、中華人民共和国における政策の転換と毛沢東の言論との関係を分析した論考「中国共産党の支配の正当性論理と毛沢東」と、1940年代に毛沢東が党内と支配下の社会において「支配正当化の論理」を掌握していった過程を分析した論考「1940年代における中国共産党と社会」を学術雑誌に発表した。 2.に関しては、中華人民共和国成立前夜の華北村落住民に対する聞き取り調査の記録を用い、当時、人びとはどのように人間関係を形成し、それをどのように語っていたのか。またそうした人間関係が社会秩序にどのような特徴を賦与していたのかを分析した論考「近代華北村落における社会秩序と面子」を学術雑誌に発表した。 また、1.2.の分析を引き続き行っていくための資料収集については、夏季長期休暇を利用して台湾の法務部調査局資料室に渡航し、関係資料の調査・収集を行った。 さらに、上述のような研究の結果得られた知見を踏まえて、中華人民共和国における「党・国家体制(Party-State System)」の行方について、学術シンポジウム(京都民科歴史部会シンポジウム)において講演を行った。
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Research Products
(4 results)