2012 Fiscal Year Annual Research Report
18世紀フランス・ラングドック地方における司法制度改革と秩序観の相克
Project/Area Number |
22720279
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
仲松 優子 千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 特別研究員 (80572940)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 西洋史 / 近世フランス史 / 権力秩序 / 地域社会 / 高等法院 / ラングドック / ヴィヴァレ / 地方統治 |
Research Abstract |
フランス革命直前の1780年代に、フランスのラングドック地方北部では騒擾が多発した。そのため、この地方を管轄下においていたトゥルーズ高等法院は、委員会を結成して現地に派遣し、地域住民の不満を吸い上げ司法制度改革を行うことによって危機的状況を克服しようとした。本研究の目的は、この司法制度改革をめぐって、地域諸権力および住民の間で繰り広げられた地域政治の展開と、そこにみられた秩序観の相克の様を、フランス国立文書館およびラングドック地方の複数の県文書館に収められている一次史料に基づいて明らかにすることであった。また、これをとおして、18世紀フランスの権力秩序を、地域社会の視点から再考していくことを目指した。 本研究プロジェクトの最終年度である本年度は、これまでの研究のフォローアップとして、再びフランスでの文献・史料調査を行った。特にラングドック地方北部(ヴィヴァレ地方)に設置されているアルデーシュ県文書館での調査に重点をおき、トゥルーズ高等法院委員会を受け入れた地域の動向を探った。前年度も同文書館では調査を行ったが、本年度は、前年度の文献・史料収集の補完を行ったのと同時に、前年度よりも調査対象時期を広くとって関係史料を調査した。これによって、1780年代の騒擾と高等法院派遣をめぐる政治の背景とその後の時代への影響を見通し、本研究課題の射程をより広げることにつとめた。こうした研究の成果として、論文を執筆・発表し、また、関西フランス史研究会、ヨーロッパ近世史研究会で研究報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)