2012 Fiscal Year Annual Research Report
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22730019
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
淺野 博宣 神戸大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (40261945)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 憲法訴訟 / 司法消極主義 |
Research Abstract |
本研究は、アメリカ憲法学における保守主義の意義を、それがどのような内容のものであるのか、どのような思想的淵源から発しているのか、また、現在は保守主義の法理論が活発に主張・展開されていると考えられるが、その最新の動向はどのようなものであるのか、という点について、分析し明らかにしようとするものである。 今年度においても、ひきつづき、現在のアメリカ連邦最高裁(ロバーツ・コート)の判例やそれに関する学説について調査し、保守主義的法理論という観点から見た場合に、それがどのような点に現れているのか、どのようなものであるのかついて検討し、知見を得た。 また、現在の保守主義法理論を過去の法理論との比較において理解するために、20世紀初め以来の司法消極主義と呼ばれてきた理論の系譜についてあらためて研究を行うこととした。特に、立法事実に関する議論について研究を行った。立法事実に関するアメリカの議論は、日本でも積極的に摂取され、憲法訴訟論における中核的概念として学説や判例に大きな影響を与えてきたと考えられるが、アメリカにおける議論と日本における議論との間には違いがあることも指摘されている。アメリカの立法事実に関する議論は、保守主義法理論・司法消極主義の流れに位置づけ直すことによって、正確に理解できると考えられる。 以上の一般的理論の分析に加えて、個別領域として、選挙法制や政教分離法制について、判例や学説のサーベイを続けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画においては、現在の保守主義法理論の研究のみに限定していたが、必要性があることから、過去の保守主義法理論との比較や、また、日本の憲法学、憲法訴訟論への影響・違いについても、研究を行うようになっている。課題が広がったために、想定よりも時間がかかっている部分はあるが、多面的な検討によってより明確な知見を得ることができるようになっていると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で得られたアメリカ保守主義法理論の知見を前提に、それが日本の憲法訴訟論にどのような影響を与えてきたのか、そして、現在の日本の憲法学をどのように規定しているのかについて、より分析を深めたいと考えている。
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