2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730027
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
植木 淳 北九州市立大学, 法学部, 准教授 (50364146)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 障害法 / 障害福祉 / 生存権 |
Research Abstract |
2011年に執筆した『障害のある人の権利と法』で提起した問題に関して、理論的・実践的な展開を行った。 第一に、理論的展開として、1990年代以降の社会保障制度改革の中で強調された「自立」概念に関して、障害のある人の権利という問題を中心にして考察した。具体的には、アメリカ障害法における「自立」概念の相克について検討し、日本の社会保障法制における「自立」の意義を考察したうえで、日本国憲法と「自立」との関係を整理した(研究成果は研究報告「日本国憲法と『自立』」(全国憲法研究会秋季研究総会)において公表した)。 第二に、実践的な問題として、前著で課題として残した障害のある人の生存権保障の問題に関して、「介護保障」の問題に焦点を当てて、1990年代後半以降の介護保障制度改革の意義と課題を検討するとともに、日本全国で提起されている介護請求訴訟の動向を踏まえて、日本国憲法25条に由来する「権利としての介護給付請求権」の裁判的実現の可能性について論じた(研究成果は論説「介護請求訴訟の展開」(北九州市立大学法政論集40巻4号)で公表中である)。 第三に、現在議論されている障害差別禁止法における救済手続の在り方を検討するために、アメリカ障害者法(ADA)における救済手続に関して紹介・検討を行うとともに、日本で制定されるべき障害差別禁止法における救済手続に関する問題提起を行った(研究成果は研究ノート「ADAに関する救済手続」(北九州市立大学法政論集40巻1・2・3号)で公表した)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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