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2011 Fiscal Year Annual Research Report

共謀罪の成立要件に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22730054
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

永井 善之  金沢大学, 法学系, 准教授 (50388609)

Keywords共謀罪 / 共謀共同正犯 / 共犯論 / 未遂犯論 / 組織犯罪 / 刑法 / アメリカ刑法 / ピンカートン・ルール
Research Abstract

近時わが国でもその立法化が検討されている共謀罪(犯罪実行を目的とする合意自体を犯罪化したもの)につき、その成立の本質的要素たる「共謀」の概念的明確化を目的とする本研究では、わが国での共謀罪(案)が模範としていると考えられるアメリカ刑法上の共謀罪を比較法的研究の対象としてきたが、それにより今(平成23)年度は、同国では本罪成立の限定要素として、裁判例においては、犯罪計画への重要な関与があったこと、または他者との間に相互依存性が存在したこと、という客観的要件が課されることがあることを明らかにした(この成果は拙稿「共謀罪の成立要件について-アメリカ共謀罪の分析を中心に-」法学75巻6号(2012年)168頁以下として公表)。わが国共謀罪(案)における共謀概念につき、立案当局からはいわゆる共謀共同正犯(共謀のみの関与者も他の共謀者の実行した犯罪につき共に正犯とされるものであり、判例により確立された正犯類型概念)における共謀概念と同一であると説明されており、本概念は学説上一般に重要な関与を意味すると解すべきとされていることからすれば、共謀罪における共謀概念につき日米間でもある程度の共通性を認めることも可能であることとなろう。
尤もこの「重要な関与」概念も、日米のいずれにおいても、広汎なもしくは主観的事情のみでの認定がなされがちな共謀概念への限定の必要性との共通認識に基づくものではあっても、それ自体は客観的状態ではあれ必ずしも「行為」たることを意味しない。よって、近代刑法の根本原理たる行為主義に抵触しない共謀概念の探究はなお必要である。本研究ではなしえなかったこの重要課題への取り組みを次なる課題としたい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 Other

All Journal Article (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 共謀罪の成立要件について-アメリカ共謀罪の分析を中心に-2012

    • Author(s)
      永井善之
    • Journal Title

      法学

      Volume: 75巻6号 Pages: 168-189

  • [Journal Article] ベンジャミン・E・ローゼンバーグ「共謀罪法における諸問題と改革提案」2012

    • Author(s)
      永井善之
    • Journal Title

      金沢法学

      Volume: 54-2 Pages: 189-244

  • [Remarks] 上記「13.研究発表」に記載の雑誌論文2件のうち、「金沢法学」誌に掲載のものの金沢大学による公開ページ

    • URL

      http://hdl.handle.net/2297/30229

URL: 

Published: 2013-06-26  

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