2010 Fiscal Year Annual Research Report
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22730104
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
神馬 幸一 静岡大学, 人文学部, 准教授 (60515419)
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| Keywords | 医事法 / 生命倫理 / 脳神経科学 |
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| Research Abstract |
1.研究対象
特に,新たな進展が期待される脳神経科学と法的・倫理的問題を対象として,国内外の研究者との情報交換をし,海外における議論を中心に,基礎的資料の収集及び整理を行った。本年度は,研究初年度ということもあり,本課題における論点の整理という基礎固めが中心となった。
2.実施内容
平成22年11月においては,アメリカ・ジョージタウン大学生命倫理研究所を訪問し,アメリカにおける脳神経学と法的・倫理的問題の議論状況に関する情報収集を行った。現在,そこにおいて収集した情報を整理している段階である。
また,ドイツ刑事法上の脳神経学を巡る議論に関しての状況調査も行った。基礎的資料の翻訳を通して,ドイツでは,特に「自由意思」の法的取扱いと「精神面における健康状態」が保護法益として設定しうるかという議論が中心に採り上げられていることが分かった。来年度においては,このドイツの議論状況をまとめ上げるべく,研究を進めている段階である。
脳神経学に関連する問題として,脳死の判断基準に関するスイスの議論状況を紹介した。スイスでは,日本と比較しても,より詳細な脳死判定基準を作成しているものといえ,紹介するに十分な意義を有する者と考えられる。
また,ドイツ語圏における司法精神医学に関する教科書も,現在,翻訳中の段階であり,この翻訳から,脳神経学が司法精神医学に対し,どのような寄与をもたらすものなのかを把握することが可能になるものと思われる。
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