2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730110
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松浦 正浩 東京大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 特任准教授 (70456101)
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Keywords | 合意形成論 / 方法論 / 交渉 / 市民参加 / 事例研究 / メディエーション / ガバナンス / 質的研究 |
Research Abstract |
本研究は、政策形成過程研究の方法論の体系化に向けた第一歩として、合意形成論(consensus building theory)の応用に焦点を絞り、国際レベルからローカルレベルに至るまで、多様な政策形成における合意形成過程を分析できる方法論の体系化を試みることとしている。平成22年度は第一に既往研究の包括的整理を行った。具体的には、合意形成論に関する国内外の情報を、主要文献の参照関係や学会への参加等を通じて聞き取り調査を実施し、文献情報を収載したデータベースを制作した。また、合意形成論に関する海外情報収集のため、カリフォルニア州立大学サクラメント校協働政策センターのデーヴィッド・ブーア氏、コーネル大学都市計画学科のジョン・フォレスター教授、マサチューセッツ工科大学のローレンス・サスカインド教授から、合意形成研究の方法論について聞き取り調査および教育の方法等について聞き取り調査を実施した。 第二に、収集した既往研究に関する情報をもとに、方法論についての整理、類型化について仮説を設計し、既往研究をもとに選択肢の類型化を試み、各選択肢の内容と特徴を整理したうえで、ガイドライン(教科書)の草稿アウトラインを検討した。具体的には、第一に研究の方法論としてデータ収集、分析枠組み、そして背後にある客体・主体の関係に関する哲学的議論の整理などを整理し、第二に実践の方法論として研究対象となる合意形成手法の概要や教育の方法、第三に実践と教育の統合を図る枠組みについて、上記米国聞き取り対象者が実施している事例等を採録することとした。上記の通り、平成23年度以降、合意形成論研究のための方法論を整理し、研究ガイドラインとしてのとりまとめを行うための基礎情報が収集された。
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Research Products
(3 results)