2010 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ対中政策と台湾地位未定論―対日講和条約第2条b項の形成過程
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22730139
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 慶吉 大阪大学, 法学研究科, 准教授 (60456928)
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Keywords | ダレス / トルーマン / 対日講和 / 中国 / 台湾 |
Research Abstract |
本年度は、本研究に関する資料の調査・収集・分析に重点を置いて研究を進めた。まず2010年8月に2週間ほど、アメリカ国立公文書館(カレッジパーク館)とアイゼンハワー大統領図書館に出かけた。アメリカ国立公文書館では1940年代から50年代にかけての国務省文書を中心に資料の調査・収集を行った。一方、アイゼンハワー大統領図書館ではアイゼンハワー政権で国務長官を務めたジョン・フォスター・ダレスの文書の調査・収集を行った。アメリカから帰国後、3、4か月ほどかけて、集めた資料の分析を行った。なお、アイゼンハワー大統領図書館では未公開資料の開示請求を行い、その一部の請求が認められるという貴重な成果を得た。アメリカでの調査を補足するため、2011年1月、京都大学文学研究科図書館に、2月には国立国会図書館・東京本館・憲政資料室に出かけた。 京都大学文学研究科図書館ではプリンストン大学・マッド図書館に所蔵されているダレス文書のマイクロフィルム版を、国立国会図書館・憲政資料室ではトルーマン大統領図書館に所蔵されている対日政策関連文書等のマイクロフィッシュ版を閲覧し、その一部を複写した。これらアメリカと日本での資料調査により、研究を進めるのに必要かつ重要な資料をかなりの程度、集めることができたと思う。またそれら資料を分析する中で、多くの新しい知見を得ることができた。なお、資料収集と並行して関連文献や公刊資料の収集・分析も行った。これら作業を通して、来年度の研究につながる貴重な多くの成果を得ることができたと考える。
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