2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730240
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
木下 信 龍谷大学, 経済学部, 講師 (60396265)
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Keywords | エネルギー産業 / 規制改革 / 実証研究 |
Research Abstract |
・価格面での研究電力自由化の目的の1つとして電力料金の低下をもたらすことがある。日本の電力料金は欧米に比べて割高であり、電力産業に新規参入を促し、新規参入者との競争により価格の低下を促すというものである。まず電力自由化後の電力価格がどのように推移し、どのような要因が価格低下に影響したかを分析した。電力の品質が電力価格にどのような影響を与えたかに関する分析はおおむねプラスの効果が見られた。その他、生産効率との関係についても調べてみた。その結果、まず費用の効率化が見られ、それが電力料金の引き下げに寄与したことが示された。・費用効率化、生産性向上に関する研究日本の電力産業はこれまで地域独占であり、そのため費用の非効率をもたらし、欧米に比べて割高な電力料金になっていると言われていた。自由化は2段階行われ、第1期が1995年から1999年まで、第2期が2000年以降である。これまでも費用効率化の研究をしてきたが、2002年までの分析であり、最近の効果については検証できていなかった。特に第2期の効果が大きいと言われていたためそこに焦点を当てることは必要だった。その結果、費用効率性の向上は大きく向上しておらず、更なる自由化の推進や効率化を促す制度を考える必要があると言える。
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