2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730240
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
木下 信 龍谷大学, 経済学部, 講師 (60396265)
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Keywords | エネルギー産業 / 費用効率化 / 規制改革 / 価格分析 |
Research Abstract |
当年度は東日本大震災があり、原子力発電を含めた電力政策、引いてはエネルギー政策全般について新たに考える必要が出てきた。これまでに引き続き電力料金や費用効率性の研究は実施した。震災後、研究すべき課題が多くあった。まずこれまでも費用効率化の研究はしてきたが、その過程でかつて規模の経済性、範囲の経済性に関する研究があった。それは電力産業には発電部門と送配電部門があり、日本では1つの電力会社が両方を経営している。外国では分離している国もある。もし規模の経済性、範囲の経済性が確認されれば1つの電力会社が両方を所有することが認められ、発電と送配電の分離は非効率となる。自由化以前はこれらの研究が多く見られていたが、自由化以降、特に最近は様々なフロンティアモデルを用いた生産性分析が主流であるためかあまり議論されなかったテーマである。そこで最近のデータを用い、規模の経済性、範囲の経済性の分析を実施した。またエネルギー産業全体での研究であるため、ガス産業の研究も行った。ガスについては都市ガス、プロパンなど細分化されており、競争や費用削減に関する研究はあまりされていない。まずは費用削減の研究、ついで価格面での研究を実施した。
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