2012 Fiscal Year Annual Research Report
欧州通貨圏における最適金融政策の下での最適財政政策の役割とルール
Project/Area Number |
22730257
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Research Institution | Chiba Keizai University |
Principal Investigator |
岡野 衛士 千葉経済大学, 経済学部, 准教授 (20406713)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 最適金融政策 / 共通通貨圏 / 最適財政政策 / SGP / ベイズ推定 |
Research Abstract |
平成24年度の前半にはSGPを伴わない分権的最適財政政策がもたらす社会厚生をReplicateする近似的最適財政政策ルールを理論的に求めた。モデルは平成22年度に構築されたモデルを用いた。まず、2次近似された効用関数から得られる社会損失関数を最小化する最適金融政策の下でのSGPを伴わない分権的最適財政政策のインパルス応答を求める。次に、公的債務残高がインフレ率やGDPギャップ等に反応するアドホックな財政政策ルールを設定し、先に得られたインパルス応答をReplicateする近似的最適財政政策ルールをFerrero (2007)にしたがい計算した。つまり、インフレ率やGDPギャップ等に対する公的債務残高の反応係数を計算した。最後にSGPを伴わない分権的最適財政政策と近似的最適財政政策それぞれがもたらす社会厚生が等しいことを示した。平成24年度の後半は平成24年度前半の理論分析の実証を試みた。手順は平成23年度の実証分析に準ずる。まず、平成22年度に構築されたモデルを欧州通貨圏のデータを用い推定し、仮想的な最適金融政策の下でのSGPを伴わない分権的最適財政政策のインパルス応答を求め、次にこのインパルス応答をReplicateする近似的最適財政政策ルールの推定を試みた。実績値、SGPを伴わない分権的最適財政政策、近似的最適財政政策それぞれがもたらす社会厚生を比較し、実績値と近似的最適財政政策それぞれがもたらす社会厚生は統計学的に有意に異なる一方、SGPを伴わない分権的最適財政政策、近似的最適財政政策それぞれがもたらす社会厚生は有意に等しいことを示すのが最終的な目的であったが補助事業期間内に最終的な目的は達成できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)