2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730269
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
亀田 啓悟 関西学院大学, 総合政策学部, 准教授 (80286608)
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Keywords | 長期金利 / 財政赤字 / 公的債務 / イベントスタディ / Threshold VAR / VARMA |
Research Abstract |
研究成果は以下の4点に要約できる。 1、申請書の研究目的(1)(長期金利と財政赤字・公的債務に関する実証分析)については、申請時に既に執筆済であったKameda(2008)と亀田(2009a)を統合したうえで、Australian Conference of Economist 2010と慶応大学、明治大学で報告した。本論文は学術誌への投稿をめざし、現在revise中である。 2、申請書の研究目的(2)(財政悪化が長期金利の上昇を招く経済環境の探求)についても、申請時に執筆済であった亀田(2009b)を英訳し、日本経済学会で報告した。 3、赤井伸郎:大阪大学社会経済研究所教授と恩地一樹:オーストラリア国立大学クロフォードスクール講師との共同研究を開始し、いわゆる運用部ショック時の日本国債利回りの変化を検証した論文を執筆した。VARMAモデルにより分析した結果、運用部ショック時には通常のマクロ計量モデルでは捉えきれない長期金利の上昇が発生しており、資金運用部という安定した買い手の存在が長期金利の低位安定に寄与していることが明らかになった。なお、この論文は日本財政学会で報告され、現在、Japan and the World Economyに投稿中である。 4、赤井伸郎:大阪大学社会経済研究所教授と中村悦広:財団法人建設物価調査会研究員と共同研究を開始し建築基準法改正の経済的な影響を分析、日本財政学会で報告した。なお、この論文は『財政研究』に投稿したもののリジェクトされたため、現在、revise中である。 亀田啓悟(2009a)「財政赤字と長期金利に関するイベントスタディ」2009年度日本財政学会報告。 亀田啓悟(2009b)「非ケインズ効果はGDPにも作用するのか?-閾値多変量自己相関モデル(Threshold VAR)を用いた分析-」Working Paper Series,No.42.関西学院大学総合政策学部。 Kameda,K.(2008),"Budget Deficits,Government Debt and Interest Ratesin Japan An Analysis using Published Budgetary Forecasts,"presented at the annual congress of the International Institute of public Finance,Maastricht University.
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Research Products
(4 results)