2011 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀前半、モンゴル・漢人間の土地取引と「内地」への接続―土地契約文書をもとに
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22730274
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
広川 佐保 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (90422617)
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Keywords | モンゴル / 土地制度 / 契約文書 |
Research Abstract |
本計画では、20世紀前半、モンゴル地域で作成された土地契約文書を分析することで、モンゴル人と漢人農民のあいだの契約関係を解明することを目標とする。そのため本年度は下記のように史料調査と文書の分析を進めるとともに、国内外の学会や、研究機関のセミナーで研究報告を行った。 まずオーストラリアに滞在し、キャンベラの国立文書館、および国立図書館、オーストラリア国立大学付属図書館等で、20世紀前半の東アジア(中国、およびモンゴル地域)に関する史料調査を実施した。これと同時にオーストラリア国立大学の研究者と研究交流を行い、セミナーでの報告を通じて、本研究に関して貴重な示唆を得ることができた。これに加え、国内外で新たに刊行された土地文書の資料集や関連書籍を収集した。 つぎに研究計画をもとに、モンゴル地域(内モンゴルおよびハルハ・モンゴル)の契約文書や土地法規を比較検討することに努めた。その結果、20世紀前半にハルハ地域で確立された土地法規の一端を明らかにすることが可能となり、そこから内モンゴル地域との相違、および共通点を見いだすことができた。これらは遊牧地域と「内地」、すなわち漢人社会の制度の関係を考える上で、極めて重要な点であり、遊牧社会の変化を考える上で意義があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内モンゴル及び、ハルハ・モンゴルにおける文書資料収集はおおむね順調に進んでおり、現在、史料分析を進めている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
内モンゴルとハルハ・モンゴルの文書の比較を通じて、その共通点の重要性を認識し、調査の必要を再認識した。それゆえ今年度は計画を変更して、モンゴル国での文書調査に重点を置く予定である。
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Research Products
(6 results)