2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域産業の競争優位を構築するデザイン戦略のあり方に関する研究
Project/Area Number |
22730329
|
Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
長谷川 光一 文部科学省科学技術政策研究所, 第2研究グループ, 研究員 (30426655)
|
Keywords | デザインマネジメント / 地域産業とデザイン |
Research Abstract |
企業が競争優位を構築するためには、高い研究開発能力は重要な構築要因のひとつである。しかし、研究開発の成果はすぐに企業収益に結びつくわけではなく、補完的資産(teece,1987)が重要であることが指摘されている。本研究は、近年、競争優位を確保する要因として新たに注目されつつあるデザイン要素に注目し、地域産業における競争力の構築にデザイン機能が果たす役割を明らかにするとともに、今後の地域産業における競争力構築のための指針を得ることを目的とした。 調査手法として、仮説の構築を先行研究レビューと事例調査により行うとともに、地域のデザイン活動を明らかにするための質問票の設計を行った。質問項目は、1)当該産業の発展に関する歴史的側面、2)技術に関する特徴、3)地域産業の産業構造の特徴、4)企業・産業のパフォーマンス指標5)競争力のある製品の事例と、なぜ競争力があるかを明らかにするための指標6)産業の特徴をコントロール指標等とし、文献調査、ヒアリング調査、有識者との情報交換等により、質問項目を作成した。また、デザインマネジメントに関する海外の学会において講演を行うとともに、質問票設計についての意見交換を行った。さらに、質問票調査を実施するための調査対象の選定を行った。 調査対象として窯業・木工業等に属する地場産業が妥当であるかの検証を文献調査及び有識者との意見交換によって実施し、分析対象となる地場産業の選定を行った。 これらの結果、地域産業における競争優位を確保する要因としてデザイン機能が果たす役割を検証するための質問項目の設計を行った。
|