2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730338
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
原田 将 兵庫県立大学, 経営学部, 准教授 (20387517)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グローバル・ブランド管理 / 知識移転 / 慣性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、グローバル・ブランド管理における本社・子会社間の知識移転を実証的に明らかにすることである。平成22年―24年度の3年間で研究対象企業に対してインタビュー調査を行い、グローバル・ブランド管理における知識移転を知識の開発・共有・活用の視点から明らかにする。平成24年度は、グローバル・ブランド管理の知識開発・移転に関するインタビュー調査を継続的に行い、本研究を総括する。 平成23年度の研究結果から、グローバル・ブランド管理における知識移転が、本社から子会社へ移転されるだけでなく、子会社から本社へ、さらに子会社間同士でも移転されていることを発見した。そこで、本研究では、リサーチモデルの修正を図りながら、知識移転の増大が与える影響について研究を行った。 研究の結果、知識移転がグローバル・ブランド管理における慣性の問題、すなわち戦略や組織の硬直性の問題と関係しているという仮説が出てきた。ブランド管理には一貫性や継続性が要求される。これは、慣性を生み出し、正と負の両方の効果をもたらす。すなわち、戦略のブランド・アイデンティティからの逸脱を防ぎ、効率的な管理を実現するという正の効果と環境変化に適合できないという負の効果である。これまで、負の効果をもたらすような慣性の要因として、フィードバックシステムの欠如が指摘されてきた。本社・子会社間での知識移転が、この問題解決の一助となるという仮説が、本研究の成果から導かれた。 これは、本研究において、全くの想定外であり、本研究の領域を超えた課題である。しかしながら、この問題は今後のグローバル・ブランド管理研究において極めて重要な課題であると考えられる。本研究では、事実発見と仮説の導出に留まり、この問題を詳細に検討することができなかった。これは今後の研究課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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