2011 Fiscal Year Annual Research Report
財務業績のディスクロージャーにおける企業内部情報の表示と評価に関する国際比較
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22730357
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中村 美保 大分大学, 経済学部, 准教授 (60381026)
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Keywords | 業績報告 / 財務健全性 |
Research Abstract |
本年度は、業績報告と企業の内部活動状況の調査に関して、調査分析方法の検討、実証的分析を実施する際に必要となるモデリング、データベースの作成および一部調査の実施を行った。より具体的には、企業の財務健全性の維持という観点から、その他包括利益情報と企業の投資活動および資金調達活動の関係について調査・分析を行った。 この調査・分析による発見事項として、①その他包括利益項目情報は、企業の財務健全性という観点からは有用な情報内容を有していること、②企業はその他包括利益項目に係わる企業活動のベクトルを調整することでも、財務健全性を保持しようとしていることが分かった。 この成果については、本年度の会計研究学会の全国大会にて報告し、雑誌『会計』に掲載されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度予定した海外でのインタビュー調査などが再度可能となったこと、実証モデルの検討およびデータベースの作成などが順調に進んだこと、また実際の分析においても表計算ソフトの使い勝手が良くなったことなどが、理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
国際比較ということで、日本以外の各種データベース、海外でのインタビュー調査先などの件数より充実させていくことを予定している。またこれらの成果を国際学会で発表することを目指している。
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