2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポスト「平成の大合併」のローカルガバナンスの社会学的実証研究
Project/Area Number |
22730396
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
丸山 真央 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (80551374)
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Keywords | 市町村合併 / ローカルガバナンス / 地方自治 / 地域社会学 |
Research Abstract |
本研究は、1990年代末から2000年代にかけて全国的に進められた市町村合併(「平成の大合併」)で生まれた新しい基礎自治体のうち、従来とはおよそ異なる地理的な広がりと、都市から農山漁村にいたる社会経済的に多様な地域を含み込んだ基礎自治体を対象として、そこで公共サービスの供給と地域住民の意思決定がどのように行われるのか(ローカルガバナンス)、とくに新たに設けられた「地域自治区」制度が、編入合併された周辺部でいかに活用されるのかという点に着目しながら、「大合併」後のローカルガバナンスの制度的・社会的な基盤を明らかにすることをめざすものである。初年度にあたる本年度は、次の基礎作業を実施した。1)「大合併」後のローカルガバナンスの制度枠組とその全国的な実態に関する基礎データの収集と整理を行い、全体像と問題の所在を把握するよう努めた。2)モデル的な検討事例として、12市町村合併によって生まれた静岡県浜松市で現地調査を実施し、2-1)合併の政治過程とその後のローカルガバナンスの制度枠組、現状に関する資料を収集した。2-2)同市に編入された旧佐久間町地域で以前に実施した調査のデータ分析を行い、本研究の課題を明確化した。2-3)同地域における合併後の公共サービス供給に関する主要アクター(NPO、福祉団体、自治会等)とモデル地区でのインテンシブな聞き取り調査を実施し、現状と課題を把握するよう努めた。以上のうち、研究枠組、既往調査のデータ整理・分析については学会発表と論文発表を行った。
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Research Products
(4 results)