2013 Fiscal Year Annual Research Report
産業遺産をめぐる歴史と記憶についての知識社会学的研究
Project/Area Number |
22730417
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
周藤 真也 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (60323242)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2014-03-31
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Keywords | 産業遺産 / まちづくり / 鉱山 / 地域の記憶 / 芸術祭 / 歴史の社会学 |
Research Abstract |
本年度は、研究最終年度であり、過去3年度の研究の取りまとめを行うとともに、今後の研究の展開を見据えた研究準備を含めて行った。具体的な研究実施内容としては以下のとおりである。 第一に、前年度までの研究に引き続き、栃木県日光市足尾町の旧足尾銅山を対象とする事例研究を行った。今年度は特に、足尾が学校教育の現場においてどのように扱われており、また扱われうるのかという観点から、地域の学校と修学旅行や林間学校等で日光地域を訪れる学校の現状を調査するとともに、かつての町の繁栄や公害の歴史と、産業遺産の教育現場での取り上げられ方と取り上げる可能性について検討を行った。 第二に、これまでの研究から旧産業の遺構が残る地域において、芸術家の活動が見られることが多いことに注目し、産業遺産との関係について検討を行った。芸術家の活動は、具体的には芸術祭の形を取って一般市民に対して提示されることになるが、そうした芸術祭においてしばしば作品の展示場として旧産業の遺構である建物等が活用される。そして、鑑賞者は、作品の鑑賞のために、必ずしも産業遺産化が進んでいるとは限らないそうした地域を訪問する体験を持つことになる。そうした事例を、国内数カ所の芸術祭を実際に訪問し、自身の体験から旧産業の遺構の産業遺産化と旧産業めぐる地域の歴史と記憶について検討を行った。 第三に、旧産業の遺物・遺構の産業遺産化の比較研究として、台湾および韓国の事例の検討を行った。具体的には台湾における鉱山および製糖業といった旧産業の産業遺産化と観光化の事例の調査、韓国における炭鉱の記憶について関係する博物館を訪問した。 現在、研究の最終的なとりまとめを行っており、その成果は順次論文や書籍等により発表を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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