2010 Fiscal Year Annual Research Report
準限界集落における社会調査教育過程の社会学的実証分析
Project/Area Number |
22730418
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Research Institution | Jin-ai University |
Principal Investigator |
島岡 哉 仁愛大学, 人間学部, 講師 (80513895)
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Keywords | 社会学 |
Research Abstract |
平成22年度は、平成21年度に採択された「協働による『学生発地域のまちづくり企画』提案事業(助成期間:2010年3月まで、福井市役所市民協働国際室)」による社会調査で得られたデータを分析した。具体的には、平成20年度に福井市役所と越廼地区、及び申請者の指導学生がともに行う福井市の公募プロジェクト「協働による『学生発地域のまちづくり企画』提案事業(助成期間:2009年3月まで)」に、ゼミ学生の指導教員として携わって来た社会調査を指す。 平成22年度の福井市棗地区という海岸沿いの地区での活動は、準限界集落の社会問題を浮き彫りにし、解決策を住民とともに模索する作業でもあった。平成22年度夏までには、地区の全戸を対象にアンケート調査を実施し、高校生や高齢者が、福井市の援助のもとでの安価なコミュニティバスの運行を求めていることが分かった。これを踏まえた、学生による福井市への提言が実を結び、2011年4月1日より試験運行が開始された。 実践的側面に加えて、地域での社会調査教育過程の実証分析のために、地域住民の許可を得て、ミーティングや参加型地域調査の様子をビデオカメラで録画した。長時間にわたる映像データを、エスノメソドロジーの手法をも用いて、学生たちの一部にも映像解析を行わせた。平成22年度卒業生らも含めた学生たちにナンバーを振り、追跡調査を行う基礎を構築した。平成23年度の研究を展開させるために、アクションリサーチ型の調査教育と、記録映像のミクロな分析・考察を並行させて調査・研究を行った。
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