2010 Fiscal Year Annual Research Report
若年非正規雇用層の階層的多様性についての計量的研究
Project/Area Number |
22730419
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Research Institution | Jin-ai University |
Principal Investigator |
小林 大祐 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (40374871)
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Keywords | 若年層 / 非正規雇用 / 社会階層 / mixed-mode |
Research Abstract |
3カ年の研究計画の初年度である平成22年度は、今年度計画されている調査を成功させるための準備期間と位置づけられ、理論的検討および調査方法論的検討に割かれ、調査項目選定のための理論的検討および、mixed-modeによる調査を遂行するための、方法論的、技術的検討に費やされた。特に方法論的、技術的検討として、5月より金沢大学の轟亮氏らとGroves他による"survey methodology"の輪読を行い、インターネット調査やmixed-modeについての最新の研究について知見を深めた。また、9月にはインターネット調査の方法論の第一人者であるMick P.Couper氏による講演会にも参加し、インターネット調査における課題などについての知見を深めた。 研究成果としては、既存のインターネット調査の2次分析を行い、フリーターとして一括りにされてきた若年パート・アルバイト層が、階層的出自について幅を持つ可能性を、フリーターをその理由で3分類し、それぞれに対して出身階層が効果を持っているか分析することで検討した。その結果、本人の教育達成をコントロールしても「やむを得ず型フリーター」へのなりやすさには「15歳時財産得点」がマイナスの効果を持っていることが示され、不本意にも「フリーター」の状態にある層において出身階層の不利が影響していることが明らかになった。この成果を経済社会学会第46回全国大会において「若年非正規雇用に対する出身階層の効果について:フリーター理由に着目して」として発表し、同様の研究成果を2本の原著論文(査読付き)としてまとめ、いずれも掲載決定し2011年度に刊行予定である(「フリーターの出身階層について」『理論と方法』50号【印刷中】。「若年非正規雇用層における出身階層の影響に関する一考察」『経済社会学会年報』33号【印刷中】)。
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Research Products
(1 results)