2012 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害児・者の性に対する「支援」の構築に関する研究
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22730433
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
京 俊輔 島根大学, 法文学部, 准教授 (60441127)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 障害児・障害者福祉 / 施設 / 性 / 支援 |
Research Abstract |
本研究は、知的障害児・者と日常的に関わりのある1)知的障害児・者の「性の発達」と向き合う施設職員の支援プロセスの解明および2)支援モデル試案策定のための課題抽出することを目的としたものである。平成24年度はこのうち2)支援モデル試案策定のための課題抽出を中心的に実施するとともに、新たに3)として、障害者権利条約批准国の一つであるニュージーランドに焦点を当て、障害児・者の日常生活支援における支援モデルの検証を行うなど、国際比較を行った。 2)支援モデル試案策定のための課題抽出では、a)職員の性別による視点、b)施設種別ごとの視点からテキストマイニングを用いた分析を試みた。a)の結果、男性職員は、「性」「ネットワーク」「禁止」「メディアの情報」「プライベートな空間」「排せつ」などのプライベートな「性の発達」を意識すると同時に「禁止」することを意識づけているという結果を得ることができた。一方女性職員は、「家族」「感情」「結婚」「生活」「家」など結婚生活や家庭生活を意識しているという結果を得ることができた。b)の結果、入所施設および通所施設では共通する課題が多く、羞恥心の獲得や利用者同士の付き合い方など知的障害児・者本人の課題や、家族との情報共有や協働に関する課題が生成された。一方グループホームでは、地域生活を想定した課題の占める割合が高く、男女交際の仕方やインターネットなどを介したトラブルへの対応などが含まれていた。相談支援事業者は、直接的な介入は少ないものの、施設で対応しきれないサービス利用時間外の生活支援や、施設での「性の発達」支援の評価をするという課題が生成された。3)では、障害者権利条約のモデルとなったニュージーランド障害者戦略を読み解くとともに、知的障害児・者の日常生活支援のモデルを整理し、本研究で検討してきた支援モデルなどとの比較を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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