2010 Fiscal Year Annual Research Report
次世代育成支援事業の利用者評価体制の構築に関する開発的研究
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22730459
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
小野セレスタ 摩耶 関西学院大学, 人間福祉研究科, 研究科研究員 (80566729)
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Keywords | 次世代育成支援 / 児童福祉 / 利用者評価 |
Research Abstract |
本年度は、伊丹市に研究協力を依頼し協働しながら、利用者評価ツール開発の準備段階として、次の4つのことを行った。まず第1点として、次世代育成支援事業から事業の目的・内容等を把握した上で、本年度は子育て支援事業に注目し、「ひろば型」「保育型」「講座型」の3つに事業を分類した。第2点として、第1点目と同時並行的に文献研究ならびに海外調査(米国)を行い、利用者評価の現状、問題点を把握した。その結果、利用者評価が比較的進んでいる米国であっても、社会福祉分野の利用者評価には様々な困難・問題点があることが明らかとなった。次に第3点目として、利用者への質的調査の実施を行った。その目的は、実施事業そのものの課題・問題点を把握するため、利用者評価の現状や課題の明確化のため、利用者視点での評価ポイント等評価ツール項目に関する内容把握のためである。3つに分類した次世代育成支援事業の中から、本年度は「ひろば型」「保育型」の2タイプから2つずつ事業を抽出し、合計4事業についてフォーカス・グループ・インタビュー(以下、FGI)の手法を用いて1グループ6名から12名に対し、約1時間から2時間の調査を実施した。その結果、利用者が利用者事業を使ってよかったか否かを判断する際には、「アクセス」「価格」「スタッフの対応・質」「子どもの成長発達への細かな配慮」「予約可能」「使いたい時に使えること」「過ごしやすい雰囲気」等、4事業でいくつかの共通点が明らかとなった。第4点は、FGI結果を踏まえて利用者評価ツール試案を再検討することである。この第4点目については、次年度も継続実施が必要である。
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Research Products
(1 results)