2012 Fiscal Year Annual Research Report
市町村における「家族維持を目的とした児童虐待在宅支援実践マニュアル」の開発的研究
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22730466
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Research Institution | Kobe Women's Junior College |
Principal Investigator |
畠山 由佳子 神戸女子短期大学, その他部局等, 准教授 (60442331)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 家族維持 / 児童虐待 |
Research Abstract |
本年度は3年の研究計画年度における最終年度にあたり,最終目標である家族維持実践マニュアルの作成のためのインタビュー調査の分析と考察、文献研究、北米での現状調査、質問紙調査の実施を行った。北米での現状調査では、コロラド州およびミネソタ州に出向き、児童虐待通告ケースを従来の強制介入型調査基盤の対応と「支援型代替トラック」への割り振りシステムとその後の支援型代替トラックの方法についてどのように具体的に実践が行われているのかを、実践者への個人・グループインタビュー、割り振りアセスメント場面の観察、家庭訪問への同行を行い、情報を得た。 さらに本年度はエキスパートインタビューにて抽出した要素を中心に質問項目作成し、質問紙調査を2007年の全国調査で家族維持に対する在宅支援実施度の合計が上位25%以上である(つまり家族維持の実施をよくやっていると思われる)市町村230市区町村を対象に実施した。結果としてリスクアセスメントについては約7割の市町村において実施されているものの、ニーズアセスメントについては1割強の市町村のみが書式を持って行っていることがわかった。また援助計画作成においても書式を持って行われている市町村は全体の2割強に過ぎなかった。意思決定については、通告受理先が児童相談所か市町村かどうかが初期対応における意思決定について最も大きな影響力を占めていることがわかった。家族の支援プロセス参加については、「家族自身が支援の必要性を理解し、提供されることに同意する」「家族が自身のニーズを伝える」以上の部分ではなかなか参加が行われておらず、その原因は家族と支援者との関係性に起因していることが多いことが明らかになった。質問紙調査で明らかになった要素と今までの文献研究およびインタビュー調査の結果より抽出した要素を合わせ、実践に役立つような実践マニュアルを作成し、現場の実践に還元したい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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