2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730481
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 健彦 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 学術協力研究員 (80567339)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 集合住宅団地 / 環境心理学 / 少子高齢化 / 自治会活動 / 中流向け賃貸集合住宅 / 年齢構成 / 台湾 / ドイツ |
Research Abstract |
1)兵庫県・福岡県の住宅団地に、昨年度・一昨年度より引き続き参画し、主に団地自治会主催の催事を中心に観察記録を行い、キーパーソンから情報提供を受けた。 2)昨年度に予備調査を行ったドイツ、ベルリン市郊外の集合住宅団地にて、現地調査を実施した。調査実施に当たっては、ドルトムント工科大学イアン・ポリフカ氏の援助を受けた。当地では、自治会にあたる住民組織がなく、また実際に組織が活動しようにも、地元居住者が利用できる公共機関や施設がほとんどないことが明らかになった。これらの事情が、調査地固有の実態であるかより広いものか検討中である。 3)昨年度実施した、台湾新北市の集合住宅密集地における調査の結果を元に、学会口頭発表一件と論文一件を発表した。同地において数千世帯からなる「里」と、それを統率する公選の「里長」によって運営される地域自治システムは、規模や役割において日本の自治会と類似した特徴を持つ。一方で、日本の自治会と比較して、台湾の「里」は市町村未満の最小の行政単位として規定され、運営資金や運営スタッフ(役員)の選定において日本の自治会と異なる合理性がある点に、学ぶべき点があると思われた。 4)本年度の結論: 日本の住宅地では、地元の交流・親睦・振興に自治会等の地縁組織が果たす役割が今もなお大きい。これらを援助する公民館や集会所等の拠点や学校施設等の場所が住民に提供される仕組みやルールがある。一方、活動の内容や充実度は地域の人材や住民年齢層にも左右される。自治会による地域活動は、矛盾もあり議論の余地がある。しかし、現代の居住地の自治自助活動の母体として、他国の制度と比較しても評価できるものである。また、今後対象地区を賃貸団地のみならず、分譲集合住宅などに広げ、またその観察範囲もより広域の取組などに広げて検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)