2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730506
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
杉澤 武俊 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30361603)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 信頼性係数 / メタ分析 |
Research Abstract |
同一の測定ツール(テスト)に関する測定誤差の大きさや安定性(信頼性)を検証する信頼性研究が複数行われている場合,それらの結果を統合するメタ分析(Reliability Generalization) を階層的線形モデル(HLM)の枠組みで行う際の,信頼性係数の推定値が正規分布から逸脱することへの対処方法について引き続き検討を行った。まず,本研究でこれまで用いてきた人工データの発生によるシミュレーションにおいて,方法論上の課題として考えられていた,理論的なモデル上の仮定について再検討を行った。これまで用いてきたデータ発生法では,メタ分析の対象となる個々の研究内における測定値の母集団分散を,正規分布や一様分布などのプログラム上扱いやすい確率分布から発生させていたが,分布の決定に根拠がなく,その恣意性が問題となっていた。そこで,個々の研究内における測定値の母集団分散を発生させる確率分布の形状として,正規分布,一様分布,カイ二乗分布をベースにした分布などを設定し,分布の平均や分散などの母数や,テストに含まれる項目数,研究内の受験者数などの条件を変えて,シミュレーション用の人工データがどのようになるのかを比較した。その結果,項目数や受験者数などの条件によっては,分布の平均と分散が一定であれば形状については発生されるデータには影響しないことがわかった。このことは,これまで本研究で行ってきたシミュレーション研究の結果の一般的な妥当性を示唆するものである。また,今後,信頼性係数のメタ分析に関する方法論的な研究を進める上で,考慮するべき条件が単純化されることにより,理論的な発展につながることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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